2025年10月12日日曜日

ぎゃらりーKnulp 2026年カレンダー制作の舞台裏

こんにちは!今回は、ぎゃらりーKnulpの2026年カレンダーをどのように制作しているのか、その舞台裏をYouTube動画とともにご紹介します。レイアウトの調整や入稿データづくりのポイント、ツール選定の理由まで、実際の手順を追いながらまとめました。

動画はこちら

上のプレイヤーが表示されない場合は、YouTubeアプリまたはブラウザで「ぎゃらりーKnulp 2026年カレンダー 制作の舞台裏」を検索してください。

ツール選定:AffinityからIllustratorへ

最近はAffinityに移行していましたが、今回は印刷所がAffinityデータに対応していなかったため、Adobe Illustratorで制作しています。現場では「入稿先が何に対応しているか」が最優先。運用面でのリスクを避け、テンプレートに忠実に作ることを重視しました。

制作フローの概要

  1. テンプレートの準備:印刷会社の提供するIllustratorテンプレート(仕上がりサイズ・塗り足し・トンボ・安全領域など)を開きます。
  2. 画像と作家名の読み込み:配置(Place)で画像を読み込み、作家名のテキストを流し込みます。フォントはテンプレート指定に合わせて統一。
  3. サイズ・配置の調整:仕上がりを見据え、塗り足し3mmを確保。重要要素は安全領域内に収めます。画像の縦横比に留意し、トリミングは最小限に。
  4. 色と解像度の確認:CMYKプロファイル(印刷所指定)に変換し、画像は原寸で300dpi程度を目安に。過度なシャープネスは避けます。
  5. 書体管理:入稿ルールに合わせてアウトライン化、またはフォントパッケージ化。誤字脱字は複数人チェックがおすすめ。
  6. 最終チェック:リンク切れ、トンボ・塗り足し、レイヤー構成、黒べた(リッチブラック/スミ)などを確認し、PDF/X1a指定で書き出します。

見どころ(動画内でお見せしている内容)

  • 印刷会社テンプレートへ画像を流し込む手順
  • 月ページのレイアウト調整
  • 作家名表記
  • 仕上がりの見え方を意識した塗り足し/安全領域の取り方

制作・編集環境

  • デザイン:Adobe Illustrator(印刷所テンプレート準拠)
  • 画像調整:必要に応じて補正(CMYK変換・階調・色域チェック)
  • 動画編集:DaVinci Resolve

チャンネル登録や高評価をぜひお願いします!制作の励みになります。
ご質問や感想はコメント欄へお気軽にどうぞ。

Tips:入稿前のチェックリスト(保存用)

  • 塗り足し3mm(指定に合わせる)、重要要素は安全領域内
  • 画像解像度:原寸300dpi目安、リンク切れなし
  • カラープロファイル:印刷所指定CMYKに統一
  • 黒の扱い:本文はスミ100、ベタはリッチブラック運用(要指定確認)
  • フォント:アウトライン化または同梱、表記ゆれチェック
  • PDF/Xプリセット・トンボ設定を印刷所指定どおりに

まとめ

今回は、ぎゃらりーKnulpの2026年カレンダー制作を、テンプレートに沿った確実なワークフローで進めた様子をご紹介しました。対応フォーマットや入稿ルールに合わせることで、トラブルを避けつつ、作品の魅力を最大限に活かすことができます。ぜひ動画本編もご覧ください!

© 2026 ぎゃらりーKnulp 制作記録|本記事・動画の内容の無断転載はご遠慮ください。

2025年10月8日水曜日

à la carte ア・ラ・カルト / AZUR作品展

終了しました 会期:10月1日(水)〜 10月6日(月)

à la carte ア・ラ・カルト / AZUR作品展。個々の感性が織り成す写真の数々を心ゆくまでご堪能ください。

360°パノラマアーカイブ

会期中の展示空間を記録した 360° パノラマは以下より引き続き閲覧可能です。リアルタイムで感じた距離感・壁面構成の再確認にご活用ください。

ダイジェスト動画

展示構成の流れを公開しています。来場できなかった方、再訪感覚で振り返りたい方はぜひご覧ください。

出展写真家

  • 伊山ゆり子
  • 大沼道子
  • 大橋拓也
  • 小里寿々子
  • 作田陽子
  • 佐藤太一
  • 中田好忠
  • 三田春雄
  • 八木基治
  • 吉田孝
  • Zentsu Eguchi
  • 計:11名

展示のステートメント

展示名称:à la carte ア・ラ・カルト / AZUR作品展

日程:10月1日(水)〜 10月6日(月)

これまでの写真展では「~越しの心模様」や「モノクローム」等毎回統一のテーマを決め、一年間そのテーマを意識した写真創作を行なって参りましたが、 今回はあらかじめメンバーが自分自身でテーマを設定し、そのテーマを元に撮影に臨む事といたしました。
この作品展はメンバーがそれぞれ異なった「表現したいテーマ」を元に構成した展示です。 個々の持ち味を持ち寄るという意味から、コース料理やセットメニューではなく、 「『à la carte』ア・ラ・カルト」と題しました。
この一年、講師の江口善通先生のご指導のもと、メンバー各々が独自の目線で被写体と向かい合って参りました。 私たちが作品に込めた「テーマへの想い」を感じ、愉しんでいただけましたら幸いです。

ペンタックスリコーファミリークラブ 湘南神奈川支部AZUR
支部長 大橋 拓也

2025年9月27日土曜日

Affinity PublisherとNumbersで作る宛名ラベル(エレコム T14対応)

Affinity PublisherとNumbersで作る宛名ラベル(エレコム T14対応)

Affinity PublisherとNumbersで作る宛名ラベル(エレコム T14対応)

エレコム「T14」(A4/3列×8段=24面)用に、Affinity PublisherとApple Numbersを使ってCSVから宛名ラベルを一括生成する方法を解説します。

使用するもの

  • ラベル用紙:エレコム T14(A4、3列×8段、24面)
  • ソフトウェア:
    • Affinity Publisher
    • Apple Numbers(住所録作成)
  • データ:住所録CSV(氏名敬称郵便番号住所1住所2

手順概要

  1. Numbersで住所録を準備(CSV書き出し)
  2. PublisherでA4ドキュメント作成&ガイド設定
  3. データ結合レイアウトの設定
  4. テキストフレーム配置とフィールド割り当て
  5. 差し込み生成と仕上げ(印刷)

Step 1:Numbersで住所録を作る

  1. 表の1行目に項目名を設定:氏名敬称郵便番号住所1住所2
  2. 各出展者の情報を入力
  3. ファイルをCSV形式で書き出し(UTF-8推奨)

重要:1行目の項目名はPublisherでフィールドとして読み込まれるため必須です。

Step 2:Publisherでドキュメントを用意

  1. 新規ドキュメント:用紙サイズをA4、マージンを上下左右5mmに設定
  2. ルーラーからガイドをドラッグ→ガイドをダブルクリックして数値入力

ガイド数値(T14想定)

  • 縦ガイド(列用):70mm140mm
  • 横ガイド(段用・上から):12.7mm46.6mm80.5mm114.4mm148.3mm182.2mm216.1mm250.0mm283.9mm

横ガイドは8段の区切り+上下余白に合わせて合計9本配置します。

Step 3:データ結合レイアウトを設定

  1. 左メニュー「データ結合レイアウトツール」を選択
  2. コンテキストツールバーを以下で設定:
    • セルサイズを保持:チェック
    • 余白:0
    • 行数:8
    • 列数:3
    • レコードオフセット:0
    • レコード前進:1
  3. 上下の余白ガイド間をドラッグして、3×8=24面の領域を作成
  4. レコード起点:左上、レコード順序:横に進む

Step 4:テキストフレーム配置とフィールド割り当て

  1. フレームテキストツールで以下の枠を作成:
    • 郵便番号
    • 住所1
    • 住所2
    • 氏名
    • 敬称
  2. 住所1と住所2は別フレームで用意。OptionShiftドラッグで複製可能
  3. ウィンドウ >「参照内にあるフィールド」「データ結合マネージャー」を表示
  4. データ結合マネージャー左下「データ結合ソースを追加」からCSVを読み込み
  5. 各フレームにカーソルを置き、対応するフィールド名をクリックして差し込みタグを挿入
    • 例:郵便番号フレームに「郵便」を割り当てると、<郵便>のように表示

Step 5:差し込み生成と仕上げ

  1. データ結合マネージャー右下「生成」をクリック
  2. フォント、サイズ、行間、字送りなどを微調整
  3. プレビュー・テスト印刷で位置を確認し、本印刷へ
印刷時のコツ:
  • プリンターの拡大縮小(スケーリング)は「なし/100%」に設定
  • わずかなズレはページ余白やガイド位置を微調整
  • 「セルサイズを保持」のオン/オフで挙動を確認

T14用チェックリスト

  • 面付け:3列×8段=24面
  • マージン推奨:上下左右 5mm
  • 縦ガイド:70mm、140mm
  • 横ガイド:12.7/46.6/80.5/114.4/148.3/182.2/216.1/250.0/283.9 mm
  • レコード順序:横送り
  • CSV 1行目は項目名(氏名/敬称/郵便番号/住所1/住所2)

よくあるつまずきと対処

  • CSVの文字化け:Numbersの書き出しはUTF-8(標準でOKな場合が多い)
  • 住所2が空欄の見た目崩れ:住所1・2間の行間をゆとりある設計に
  • ラベル外にはみ出す:段落後余白やフォントサイズを見直す
  • 印刷のズレ:フチなし補正や自動拡大縮小を無効化し再印刷

まとめ・所感

Affinity Publisherのデータ結合機能を使えば、T14の24面ラベルへスムーズに差し込みが可能です。一度テンプレートを作れば、次回以降はCSVを差し替えるだけで即出力できます。Affinityユーザーの方はぜひお試しください。

参考になりましたら、YouTubeチャンネルのご登録・コメントもよろしくお願いいたします。

2025年9月26日金曜日

AffinityPublisherで展示会用の芳名帳を作る手順|テキスト配置・表作成・QRコードまで

展示会用の芳名帳を作る手順(テキスト・表・QRコードのレイアウト)

展示名の配置から、記入欄となる表の作成、そして案内文とQRコードの配置まで。実務でそのまま使える流れで解説します。

1. 展示名(タイトル)を配置する

  1. 左のメニューからフレームテキストツールを選択します。
  2. 展示名を表示したい範囲をドラッグしてテキストフレームを作成します。
  3. メニューのファイル → 配置を選び、読み込みたいテキストファイルを開きます。
  4. 読み込まれたテキストのフォント、サイズ、行間、字間などを調整し、見出しとしての視認性を高めます。
ポイント: タイトルは周囲とのコントラストをつけ、余白を広めに確保すると読みやすくなります。

2. 芳名欄の表を作る

2-1. 表の作成と基本設定

  1. 左のメニューから表ツールを選択し、ドラッグして表を描画します。
  2. 表ウィンドウ(プロパティ)を表示し、セル数などの設定を行います。
  3. 今回は列を3、段(行)を11に設定して作成します。
  4. 表全体の大きさを整え、紙面に合わせて配置します。

2-2. 枠線とセル幅の調整

  1. 表ウィンドウで外枠の色線幅を設定し、視認性を確保します。
  2. 同様に境界線の線幅も設定します(外枠より少し細めにするとバランスが良いです)。
  3. 等間隔で作成されたセル幅を、項目ごとに使いやすい比率へ調整します。境界線をドラッグして幅を変更できます。
例: 3列の割り当てを「お名前」「ご所属(またはご住所)」「ご連絡先」などにすると運用しやすくなります。

3. 案内文とQRコードのスペースを作る

3-1. 案内文(テキスト)の配置

  1. 左のメニューからフレームテキストツールを選び、下部に文章用のテキストフレームを作成します。
  2. 案内文を入力します(例: 個人情報の取り扱い、SNS掲載の可否、次回案内の希望など)。
  3. テキストのフォント・サイズ・色・行揃えを整え、本文として読みやすい体裁にします。

3-2. QRコードの配置

  1. 右下にQRコードを配置するスペースを確保します。
  2. ファイル → 配置からQRコードの画像ファイルを開きます。
  3. ドラッグして配置場所とサイズを決め、画質が落ちない範囲で縮小・拡大します。
ポイント: QRコードは最低でも15mm角以上を目安に。テスト印刷で読み取り確認を行いましょう。

4. 仕上げとチェックリスト

  • タイトルと表の位置関係(余白・見出しとの距離)が適切か
  • 表の列幅が実運用の記入量に見合っているか
  • 文字サイズ(最低8〜9pt以上)と行間の確保
  • QRコードの読み取りテスト済みか(照明条件や紙質も考慮)
  • 印刷設定(用紙サイズ、トンボ不要の有無、カラープロファイルなど)

まとめ

フレームテキストで展示名を整え、表ツールで芳名欄を設計し、下部に案内文とQRコードを配置すれば、見やすく実用的な芳名帳が完成します。線幅や余白、可読性を意識して仕上げるのがポイントです。