2025年7月18日金曜日

シアン、マゼンダ、イエロー(CMY)とは?印刷技術を支える色の基本

減法混色とは?

減法混色とは、インクや顔料などの色材を混ぜることで色を作り出す方法です。色材は光を吸収する性質を持ち、どの波長の光を吸収するかによって見える色が決まります。

  • シアンは赤の光を吸収し、青緑の光を反射します。
  • マゼンダは緑の光を吸収し、赤紫の光を反射します。
  • イエローは青の光を吸収し、黄色の光を反射します。

このように、CMYは光の三原色であるRGB(赤、緑、青)の補色として機能します。

RGBとCMYの補色関係

RGBは光の三原色であり、加法混色の基礎です。一方、CMYは色材の三原色であり、減法混色の基礎です。この2つは互いに補色関係にあります。

  • 赤 (R) の補色 → シアン (C)
  • 緑 (G) の補色 → マゼンダ (M)
  • 青 (B) の補色 → イエロー (Y)

RGBとCMYの補色関係を利用することで、広範囲の色を効率的に再現することが可能になります。

トーマス・ヤングの理論

19世紀初頭、イギリスの物理学者トーマス・ヤングは、人間の目が赤、緑、青の光を感知する錐体細胞を持つことを提唱しました。この理論は後に「ヤング=ヘルムホルツの三色説」として知られるようになります。

ヤングの理論は、加法混色の基礎となるだけでなく、減法混色の理解にも大きく貢献しました。具体的には:

  • 加法混色では、赤、緑、青の光を組み合わせて広範囲の色を作り出します。
  • 減法混色では、シアン、マゼンダ、イエローがそれぞれ赤、緑、青の光を吸収することで色を表現します。

このように、ヤングの理論は光と色材の関係を科学的に体系化する基礎を築き、現代の色彩学や印刷技術に多大な影響を与えました。

CMYが印刷技術で選ばれた理由

印刷技術では、色を正確に再現するためにCMYが基本色として採用されました。その理由は以下の通りです:

効率的な色再現

CMYを使うことで、広範囲の色を効率的に表現できます。たとえば、シアン、マゼンダ、イエローを混ぜることで黒に近い色を作り出すことが可能です(理論上は完全な黒になりますが、実際には黒インク(K)を補助的に使用します=CMYKモデル)。

RGBとの相互関係

RGB(スクリーンやディスプレイ)とCMY(印刷物)は互いに補完し合う関係にあり、用途に応じて使い分けが可能です。

科学的な研究の成果

19世紀以降の科学的研究により、RGBとCMYの補色関係が明確にされ、減法混色においてCMYが最適な選択肢であることが確認されました。

CMYの歴史

減法混色の原理は古代から絵画や染色で自然に利用されていましたが、科学的に体系化されたのは19世紀以降です。この時期に光と色材の関係が研究され、印刷技術に応用されるようになりました。

印刷技術への応用

  • 15世紀: 活版印刷の発明により、インクの色を混ぜる技術が広まる。
  • 19世紀: CMYの理論が確立され、印刷技術の基礎となる。
  • 20世紀: CMYKモデルが標準化され、現代の印刷技術に広く使用される。

CMYと印刷技術の関係

印刷技術では、CMYを基本色としてインクを使用します。濃度や色の調整は、インクの量や網点(ハーフトーン)の密度を変えることで行われます。

網点技術

印刷では、インクを紙に直接乗せるだけでなく、網点と呼ばれる小さな点の密度やサイズを変えることで濃度や色を滑らかに表現します。

CMYKモデル

実際の印刷では、CMYだけでは完全な黒を表現するのが難しいため、黒インク(K)を加えたCMYKモデルが使用されます。これにより、色の再現性や濃度の調整がさらに精密になります。

まとめ

シアン、マゼンダ、イエロー(CMY)は、減法混色の基本色として印刷技術を支える重要な役割を果たしています。その補色関係や効率的な色再現の仕組みは、RGBとの相互関係を活用しながら、現代の色彩学や印刷技術の基盤となっています。CMYの理解を深めることで、色の世界をより楽しむことができるでしょう!

2025年7月8日火曜日

第162回公募展「鉄道四季景色 vol.14」終了報告

こんにちは!今回は第162回公募展「鉄道四季景色 vol.14」の終了報告をお届けします。

この公募展では、鉄道と四季が織りなす美しい風景をテーマに、多くの素晴らしい作品が集まりました。前期・後期に分けて開催されたこの展示会、それぞれの会場風景や展示作品について振り返ってみたいと思います。

前期展示の様子

会場風景

展示作品紹介

参加作家

飯田充(写真)
石川 卓(写真)
伊藤栄一(写真)
伊藤 純之介(写真)
梅津 敦(写真)
小野 ともひで(写真)
掛川 健(写真)
島岡祐輔(写真)
鈴木 啓公(Tシャツ)
田中雪乃(写真)
花輪栄一(写真)
深町忠利(写真)
久宗 勝弘(写真)
真壁幸歳(写真)
水野誠(写真)
矢田 健(写真)
山村 厳(写真)
山脇勝典(写真)
Masa ASAN(写真)
O 松本正敏 / 招待作家(写真)

後期展示の様子

会場風景

展示作品紹介

参加作家

荒木愼一(写真)
内山 康一郎(写真)
佐藤国利(写真)
佐藤龍馬(写真)
紫夏(写真)
瀬戸 靖彦(写真)
高木比呂志(写真)
高木賢宏(写真)
立澤直樹(写真)
中村真理(写真)
林 隆章(写真)
林 敏之(写真)
藤波 宏輔(写真)
毒島淳一(写真)
村上利夫(写真)
山本 正雄(写真)
吉原勇樹(写真)
和氣則雄(写真)
GeorgeAoyama(写真)
芦谷淳 / 招待作家(写真)

2025年5月31日土曜日

写真展をやろう!フォトウォーク(浅草・隅田川)写真展

押上から浅草寺までのフォトウォークレポート

こんにちは!4月19日に開催した「写真展をやろう!フォトウォーク」の様子をお届けします。今回のルートは、押上からスタートし、浅草・浅草寺まで歩くコースでした。春らしい暖かな陽気に恵まれ、参加者の皆さんと楽しい時間を過ごすことができました。

スタート地点:押上

午前中、押上駅に集合。スカイツリーを背景に早速カメラを構える人も多く、撮影意欲が高まるスタートとなりました。スカイツリーの壮大な景色はもちろん、周辺の下町らしい雰囲気も写真に収めるには最高のスポットです。

浅草までの道中

押上から浅草へ向かう道中は、路地裏や商店街などフォトジェニックな場所がたくさんありました。途中で見つけた小さな神社やレトロな建物、季節の花々など、カメラに収めたくなる被写体が次々と登場。隅田川では流鏑馬のイベント当日で準備が進められていました。昼食はとんかつ定食!

ゴール:浅草寺

そしてゴール地点の浅草寺へ到着。仲見世通りは観光客で賑わっており、活気ある雰囲気が印象的でした。こちらでは自由時間とし、各自、思い思いの場所で撮影を楽しみました。

フォトウォークを終えて

今回のフォトウォークでは、天気にも恵まれたおかげで、素敵な写真がたくさん撮れました。
次回のフォトウォークもぜひお楽しみに!皆さんとまた素敵な写真を撮れる日を楽しみにしています。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!

会場風景

展示&プロジェクター作品

参加作家

Akiyoshi Itou
小野 ともひで
立澤直樹
矢田 健

2025年5月26日月曜日

第161回公募展 / とり〜鳥たちのさえずりが聞こえる場所〜 vol.10

会場風景

展示作品

参加作家

Akiyoshi Itou(写真)
石川 卓(写真)
伊藤 栄一(写真)
今泉 哲也(写真)
かーはら英子(写真)
こんどういくみ(絵画)
紫夏(写真)
鈴木 公久(写真)
中村真理(写真)
林 敏之(写真)
真壁幸歳(写真)
矢田 健(写真)
山本 正雄(写真)
夢希実(絵画)